カシジェーとは

カシジェーとは、沖縄の伝統酒「泡盛」を蒸留する過程で生まれる副産物です。
一般には肥料や飼料として活用される一方で、廃棄されてしまうこともあります。

しかしカシジェーは、発酵と蒸留という二つのプロセスを経ることで、栄養や旨みを豊富に含んだ価値ある素材となります。

それは単なる副産物ではなく、沖縄の風土、食文化、暮らしの知恵が息づく存在でもあります。
私たちはカシジェーを、未利用資源ではなく、沖縄の文化と未来につながる財として捉えています。

カシジェーの価値 3要素

1.黒麹菌による発酵
泡盛は黒麹菌によってつくられます。 その発酵の力によって、カシジェーには旨み成分や有用な栄養素が含まれています。 これは、カシジェーが単なる副産物ではなく、『食材として大きな可能性を持つ存在』であることを示しています。

2.循環
カシジェーは「余り物」でも「お荷物」でもなく、『捉え直すべき貴重な資源』です。 その価値を見直すことで、廃棄物の削減だけでなく、食・環境・地域経済をつなぐ循環の視点が生まれます。 カシジェーの活用は、持続可能な社会への具体的な一歩になります。

3.文化
泡盛には、琉球王朝時代から続く600年の歴史があります。 カシジェーもまた、かつては滋養食として大切にされてきました。 その価値を現代に取り戻すことは、琉球の食文化や伝統の復活につながります。 さらに、カシジェーは『この土地の記憶や先人の知恵を宿す存在』でもあります。

カシジェーができるまで→できてから

・沖縄の伝統酒「泡盛」の蒸留粕
・黒麹米に酵母と水を加えて自然発酵
・アミノ酸やクエン酸(うま味と栄養)豊富
・原酒泡盛の1.66倍量(ある酒造所の場合)
・昔は食されていた(酢味噌和えの原形か)
・与那国島では今も日常的に食されている
・琉球王朝時代には滋養食
・保存や流通が難しい
・有効利用されていない(もろみ酢以外)
・肥料や飼料に利用するか産業廃棄物として廃棄

王朝時代のカシジェー

御膳本草とは

渡嘉敷通寛 著
第17代尚灝王の時代(尚灝29年(1832年))に首里王朝に上梓された。王の食卓に供する食材の薬効、食い合わせを記している。

かすさい糟酒のこと。(酒=泡盛の糟)

味は「甘」及び「辛」に分類される。毒気はない。身体の中から温める効果がある。消化器系の滞りを解き、冷えをとる。野菜などに混ぜると、その野菜に含まれる毒を取り除くことができる。また魚に混ぜると毒も分解する。

結果的に皮膚に潤いをもたらし、消化器系の調子が良くなる。